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パンデミックの歴史

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大仏

新型コロナウイルスの影響が続いていますが、いったいいつになったら終息するのでしょうか。
人類の歴史は、感染症の歴史でもありました。
過去にはどのようなパンデミック(感染症の世界的大流行)があったのでしょう。
人間はいかにしてそれらを終息・根絶させてきたのか、パンデミックの歴史について調べてみました。


TEXT:MARUWA


 
ペスト

天然痘

天然痘は、人類が根絶した唯一の感染症といわれています。
日本では6世紀ごろに流行し、それ以降周期的に流行しました。
奈良時代に聖武天皇が東大寺の大仏を建立したのは天然痘の終息を願ったためといわれています。
その後世界的な流行を何度か繰り返し、1980年にWHOが世界根絶宣言を出して完全に根絶しました。多い時には50年間の間に5000万人以上の人が亡くなりました。


ペスト

14世紀ごろ、ヨーロッパで「黒死病」と呼ばれるペストが大流行しました。
ヨーロッパだけで全人口の4分の1にあたる2500万人もの人が亡くなったといわれています。
コロナがウイルス性なのに対し、ペストは細菌性でネズミを介して爆発的に広がりました。
パンデミックは過去三回、6世紀・14世紀・19世紀にあり、二回目の流行時にソーシャルディスタンスやロックダウンといった現在に通じる公衆衛生の概念が確立されました。


スペイン風邪

1918年に大流行した新型のインフルエンザで、今からちょうど100年前なので人類の記憶にも新しいです。 当時の世界の人口18憶人に対して4000万人もの人が亡くなりました。 なぜスペインかというと第一次世界大戦中の流行であったため多くの国で軍による情報統制がしかれ、インフルエンザに関する報道がほとんどされなかったのに対しスペインは戦争に関係のない中立国であったため感染状況が自由に報道されました。結果、スペインだけで流行しているかのようなイメージになり、このような名前が付けられたのです。



他にも結核やマラリアなど現在も完全に根絶できていないものからSARSなどのつい最近のものまで、様々な感染症の脅威にさらされています。
しかし、終息しなかったパンデミックはひとつもありません。
コロナ禍も一日も早い終息を願って、出来ることをやっていきましょう。